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整理のため全部の記事を非公開にしましたが重要そう(情報の価値が高そう)なやつから改訂が終わり次第公開に戻していきます
重要じゃないやつは多分一生そのままですが

USB Advanced Audio DeviceになってしまったG430を直す

公開

私はLogicool(Logitech)のG430というヘッドセットを使っているのですが、ある日パソコンを起動させるとG430が認識されなくなってて音も出なくなり、デバイスマネージャーでは"USB Advanced Audio Device"として認識されるようになってしまいました



G430のUSBアダプタにはファームウェアアップデートの機能があるので、何かの拍子にそのファームウェアがぶっ壊れてG430として認識されなくなったのだと思われます。

USBアダプタそのものがおかしくなってしまったので、別のUSBポートだろうと別のパソコンだろうと同じように"USB Advanced Audio Device"として認識されます。こうなってしまうともうだめです。



問題解決のためにいろいろと調べた結果…


Repairing a Logitech H390 Headset - Robert's Blog


ここに書いてあるのと同じ方法で直せました。ワオ


--- 🎧 ---


上に挙げたRobertさんのブログの記事に書かれているのは、


  • ロジクールのH430というUSB接続のヘッドセットが何もしてないのにハードウェアIDが書き変わって音が出なくなって全く使い物にならなくなる
  • H430にはC-MediaのCM6502というオーディオサウンドチップが入ってて、こいつには外部EEPROMに入ったファームウェアを書き換えてVIDとかPIDとかを変えたりできる機能がある
  • EEPROMの書き込み保護(ライトプロテクト)ピンがどこにも繋がってなくてファームウェアが書き換えられる状態になっている
  • CM65xx系チップのファーム書き換えツールを見つけたのでこれを使ってH430の正常なファームウェアを書き戻してやると直るぜ


という話です。

ここに載ってたやり方はロジクールの別のヘッドセット(H390)での話なので、ここではG430のときのやり方を書き残しておきます。


私はG430のUSBアダプタを実際に分解したわけではない(ハメ殺しで開かないし、壊してまでこじ開ける気もなかった)ので、G430のにどんなICが使われているのかは確かめられなかったのですが、H390のと同じ方法で直せたということはG430にも同じくC-MediaのCM65xx系のICが入っているのだと思われます。


ファームウェアを調達する

LogicoolのサイトでG430のファームウェアアップデータが公開されているので、そこからファームウェアを取り出します。

アップデータをダウンロードする

ここからダウンロードできます。


G430ファームウェアの更新 – Logicool サポート + ダウンロード


"G430Update.exe" というファイルがダウンロードされるはずです。


アップデータを展開する

アップデータを展開してファームウェアのファイルを取り出します。

パソコンに7-zipがインストールされてればこれが使えます。インストールされてなければ…、インストールしてください。(.exeを展開することができるなら7-zip以外でもUniversal Extractorとかでもいいけど)


7-zip内でさっきダウンロードしたG430Update.exeを見つけて展開ボタンを押せば展開ダイヤログが開きます。OKを適当に押しておけば G430Update フォルダに展開されると思います。

(シェル拡張が設定されているなら右クリックメニューからの展開でも良い)



展開されたら引き続き7-zipでG430Updateフォルダに進みます。

次は展開されたファイルたちの中にいる G430Update_v0120.exe を展開します。この中にファームウェアのデータが含まれています。



展開されたら、 \G430Update_v0120\.rsrc\9\FIRMWARE\ に "2000" というファイルがあります。これがファームウェアです!



このファイルに名前の変更で .bin と拡張子をつけて "2000.bin" というファイル名に変更してあげてください。必要ならこのファイルをわかりやすい場所に移動させてください。


確認のためのMD5ハッシュ: 969d7c2998b690c511c403be86dd2ecc 

今どきMD5なんか使わねーよという人向けのSHA1: 501e4312029c0f64fe6a7b2d59de6c06e9202517

SHA256: b754f3c86ab7772214036af0b1d536c614f0c41dd625fa4769d1819403f35bbe

7-zipの機能やPowerShellでもファイルハッシュの計算ができます。



CM65xx書き換えツールをダウンロードする

RobertさんのブログでCM65xx Configuration Toolが再配布されているのでここからダウンロードすると早い


Repairing a Logitech H390 Headset - Robert's Blog


CM65xx Configuration Tool(2.0.15.1210).zip と書いてあるやつです。


ファームウェアを書き込む

さっきダウンロードした CM65xx Configuration Tool(2.0.15.1210).zip を展開して Config65XX.exe を起動します。

このツールにはいろいろ機能があるようですが、下手にいじらないほうがいい気がします。

起動させたら書き込むEEPROMの種類を選びます。左下にあるドロップダウンリストを開いて S24C64 を選んでください。(もしうまく行かなかったら他のEEPROMも試してみてください)


次に右下にあるVIDとPIDのテキストボックスに"USB Advanced Audio Device"のVIDとPIDを入力します。

もしかすると人によってVIDとPIDは違うかもしれないのでデバイスマネージャーから確認してみてください。

デバイスマネージャーで当該デバイスのプロパティ→詳細タブ→ハードウェア IDから確認できます。

私の環境ではVIDが 0D8C 、PIDが 0174 でした。

 

 

PIDとVIDを入れたらすぐ右にあるConnectボタンを押してUSBアダプタに接続します。



うまく接続できれば "Please Wait..." と出たのちに"EEPROM Empty"とかいうメッセージが出てなんかタブがいくつか増えます。



EEPROMの内容が正常(空ではない、壊れていない)な場合は"EEPROM Empty"のメッセージは出ません。


接続できなければ "Cannot find the HID device !!!" と出ます。PIDとVIDが間違ってないかどうか、USBアダプタがちゃんとパソコンに繋がっているかを確認してください。

"EEPROM Size Too Small"というメッセージが出た場合は、EEPROMの種類が間違ってます。S24C64 にしてください。


接続できたら、EEPROMにファームウェアを書き込みます。

FILE -> EEPROM のボタンを押してください。

ファイルピッカーが開くので先に取り出したファームウェアを選択してください。手順通りにやっていれば "2000.bin" というやつです。



書き込みが完了したら、"Save into EEPROM completely."のメッセージが出ます。



これで全工程は終了です!USBアダプタを抜いて、挿し直してみてください…


ワオ

これで直りました!やったね!!!



用済みになったファイルたちは削除しても大丈夫です。


この方法をEEPROMのデータシートを読み漁ったりH390を分解したりしながら確立させたRobertさんに感謝~


この方法についてはLogitech製品に限らずほかのC-Mediaチップ搭載オーディオ機器にも使えるかもしれません。

調べてみるとSteelseriesのUSBヘッドホンやAudiotechnicaのUSBマイクもUSB Advanced Audio Deviceに化けることがあるとか…(これらの製品でC-Mediaチップが使われているのかどうかは知りませんが)

コレ欠陥って言うんじゃないですか?


8 件のコメント:

  1. これで直しました。本当にありがとうございます。

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    1. 素晴らしい🤝 Advanced Audioは再発することもあるようですのでそのときはまた同じ方法で直してください

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  2. うちも同様の現象が発生して、この記事の通りにやったら修理できました!
    記事を書いてくれて誠にありがとうございますm(__)m

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  3. 涙目で色々してたら辿り着きました(笑)直りました。ありがとおおおおおおおおおおおおおおお

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  4. It works very well. Thank you so much. Merci beaucoup

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